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【深海より深宇宙を超えて】星野之宣原画展レポ 前編 *はるかなる朝 ー 魂を受け継ぐ眼差し*

会場・リベストギャラリー創

SF・歴史/民俗学をテーマにした漫画家・星野之宣先生(Wiki)の画業50周年を記念した原画展に行ってきました(東京都・吉祥寺)!

今回の前編は展示内容の紹介や感想を中心にお送りします。

展示会場

圧巻の原画と創作の裏側 ー 展示作品紹介

会場には初期から近年までの漫画原稿やカラーイラスト、ネームが展示されています。

壁一面を使った漫画原稿の展示(2001夜物語・第2夜、第5夜、妖女伝説・月夢、はるかなる朝)
日替わり展示のネームと創作ノート(5/28)
「ブルーシティー」
「宗像教授世界篇」

緻密でリアルなメカニック描写!

様々な性格や人生模様を一瞬で想起させる人物描写!

はるかなる朝 ー 1万3千年の想いの継承

そして年端も行かない少女に、この老成した表情を浮かべさせるまでのストーリーの発想と画力の合わせ技!

星野先生の作品で1コマだけ選ぶとしたらクレイトーのこのカットを選びます!!

このカットを直接目にすることができる機会が訪れようとは…

平日の訪問でしたが、ひっきりなしに来場者が訪れ、男女比も年齢層も様々、星野先生の作品が世代や立場を超えて支持されてるのが垣間見えました!

展示コーナーは基本静画撮影可なのですが、一番気になってたヤマタイカの宣伝ポスター原画は物販コーナーに展示されてて撮影不可でした;;

「ヤマタイカ」か「ヤマトの火」の漫画原稿も見たかったですね。

書籍・グッズ紹介 ー 「総特集 星野之宣 大増補新版」、あんとく様&宗像教授キーホルダー他

「総特集 星野之宣 大増補新版」

総特集 星野之宣 大増補新版」はファン必携の書ですね。

「世界観、科学的考証、絵の力、あらゆる面でズバ抜けてる」(ゲームクリエイター・小島秀夫氏)

星野作品の魅力を伝えるのに、いつも語彙力が足りなくてもどかしい思いをしてるのですが;;一線のクリエイターがこぞって星野先生の凄さを言語化してくださり、どれも首がもげるほどうなずけました(魚戸おさむ先生の「好きすぎて吐きそうになる」に電車内で吹き出しそうにw)。

年齢以上に老成した人物の内面をキャラの表情として描くことのできる画力を、10代のうちからお持ちだったとか、先生は人生何周目なのでしょうか?

アクリルキーホルダー

萩尾望都先生との合作「渚にて」よりの1コマ。

あんとく様と宗像教授のカットがキーホルダーになってるのセンス良すぎる!

今回、諸星大二郎先生の原画も特別展示されており、妖怪ハンター本編のあんとく様登場シーンも展示されてます!

星野作品と深層意識の共鳴 ー 作品と私を繋ぐ不思議な縁

「総特集 星野之宣 大増補新版」に収録の「セス・アイボリーの21日」と、24年前の諸星大二郎先生との合同サイン会でいただいたセスのサイン色紙です。

「セス・アイボリーの21日」は言うなれば、宇宙一短い女の三代記。
色紙の彼女は何代目のセスだったのでしょうか…

人の理不尽な生と死を見届けた者だけが持つ、憂いとも慈悲ともとれるような眼差し…。

セス・アイボリーはクレイトーの系譜に連なるキャラクターなんですね。

今回色紙を見返したら、サイン会の日付が、後に出会う夫の誕生日なのに気づいて驚きました!

しかも夫の苗字は、かなり星野先生に縁のある名前でして、個人情報なのではっきり言えないのですが、相当なシンクロニシティです。

星野作品にまつわるシンクロは他にもあります。

「ヤマタイカ」

「ヤマタイカ」は東日本大震災を予見していたような展開が今も話題になる作品で、私も2001年に初めて読んだ時はそのスケールとメッセージの壮大さに、読後一か月くらい現実に戻ってこれなかった程でした。

その興奮が冷めやらないうちに米同時多発テロが起こったのですが、ヤマタイカのカットと同じ構図の映像がニュースで流れてとても驚きました。

「ヤマタイカ」は占星術界の第1人者・松村潔先生も読み込んでいるなど、スピリチュアルリーダーにも知られた作品です。

漫画としての域を超えた何かを確実に持っている作品で、そんな作品を世に送り出すことのできる星野先生は存在自体がセンスオブワンダーですね!

続く後編では、星野之宣先生の出生図(ホロスコープチャート)を西洋占星術で読んでみます。